パソコンがろくにできないのにIT業界に来る若者は実際に存在します。
なぜそのような若者が採用されるのか、疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
本記事では、下記について詳しく解説していきます。
- パソコンができなくてもIT業界で採用される理由
- パソコンができない若者がIT業界に来る理由
- パソコンができないのにIT業界に来た若者の末路
パソコンができなくてもIT業界で採用される理由
ではまず、パソコンができなくてもIT業界で採用される理由を考えていきましょう。
人手不足のため採用ハードルが低い
IT業界全体で人手不足が深刻化しており、そのため採用ハードルが低くなっています。
企業側は、人材を一人でも多く獲得したいと考えているため、パソコンができなくても他のスキルや能力を持っているなら採用する傾向にあります。
収益構造上の理由で頭数が欲しい企業がある
一部のIT企業は、収益構造上の理由から頭数を増やしたいと考えているため、パソコンができなくても採用することがあります。
IT業界では、工数を管理するのに「人月」という単位が使われます。
工数管理をする上で用いられる作業量の単位が『人月(にんげつ)』です。人月は1人が1カ月間働いた場合の作業量を表しシステム開発の見積もりでよく用いられます。「人数×時間(月)」として計算しますので、例えば100人が1カ月働いた場合の作業量は100人月、20人が5カ月働いた場合の作業量も100人月です。さらに発注額を人月で割り、人月単位として単価を確認するのも珍しくありません。
引用元:工数管理で用いられるビジネス用語「人月」の意味と見積もり時の注意点|@DIME アットダイム
SESが代表的ですが、客先にエンジニアを派遣し稼働した人月に応じた金額を請求する商売をしているところは、客先で稼働しているエンジニアの人数に比例して売上が増えます。
もちろん最低限エンジニアとして稼働できるようになるまで育成する必要はありますが、成果物の出来よりも稼働時間が売り上げに響くため、パソコンができない若者でも採用することがあるのです。
育成する前提で採用する企業がある
一部の企業は、パソコンができない若者を採用する際に、育成する前提で採用しています。
若者のポテンシャルや他の能力に注目し、将来的にIT業界で活躍するための環境を整えることで、彼らの成長をサポートします。
必要なスキルや知識を育成することで、自社に貢献してもらうことを期待しています。
中小企業だとそれでも採用せざるを得ない
中小企業は、大手企業と比べて人材獲得の競争が激しく、採用のハードルが低い傾向にあります。
経験者や優秀な学生は大手企業に取られてしまうため、パソコンができない若者でも採用せざるを得ない場合があります。
また、中小企業は専門学校などの関係者から人材の紹介を受けることがあります。
明らかに不適格な人材が応募してくることもありますが、なかなかはっきりと断れずに採用して、現場に配置する中小企業も存在します。
パソコンができない若者がIT業界に来る理由
では、そんな中でパソコンができない若者がIT業界に来るのはなぜなのでしょうか?
スマホやタブレットで事足りるためパソコンを使う機会がない
パソコンができない若者の中には、スマホやタブレットで生活のほとんどをカバーしているため、パソコンを使う機会がないという人が少なくありません。
実際のIT企業の現場においては、スマホやタブレットだけでは対応できない業務や開発が多くあるのですが、こう考えている若者が少なくありません。
スマホやタブレットを日常的に使っているから、普段使わないけどパソコンも大丈夫だろう。
また、社会人経験のない若者は業務内容よりも、サービスへの興味や認知などで応募する企業を決めることがあります。
自分の興味がIT業界で活かせると考えているのかもしれません。
IT業界なら引く手あまたで高給取りだと思っている
IT業界は一部で高給取りとされており、若者の間でもそのイメージが広まっています。
そのため、パソコンができない若者の中には、IT業界に入りさえすれば誰でも高収入を得られると期待して応募する人もいます。
キャリアセンターや転職エージェントに勧められた
キャリアセンターや転職エージェントなどが、パソコンができない若者に対してもIT業界への就職を勧めるケースがあります。
採用されるかは企業次第ですが、パソコンができないのにIT業界を志望するとは企業も想定しておらず、面接での印象が良ければ採用されてしまうケースもあるようです。
パソコンができないのにIT業界に来た若者の末路
では、パソコンができない若者が実際に採用された結果、その若者は最終的にどうなるのでしょうか。
向いていないため挫折して辞める
パソコンができない若者がIT業界に来た場合、実際には向いていないことが分かり、挫折して辞めるケースが多いです。
パソコンの操作そのものが苦痛だったり、仕事に必要な基礎知識すら理解できないという理由から、エンジニアを辞めて他の仕事を探すことになります。
IT企業はパソコンに詳しい人が多く、そのレベルが普通だと考えられているため、まったくパソコンがわからない若者には負担が大きすぎますが、それはITに限らず他の業界でも同様です。
勉強が嫌で辞める
IT業界では常に新しい技術やツールが登場するため、学習意欲があることが求められます。
しかし、パソコンができない若者の中には、勉強が苦手であることから業界のペースについていけずに負担を感じ、辞める人もいます。
仕事量の多さが嫌になって辞める
IT業界は常に多忙な状況が続き、慢性的な人手不足の企業も多いため、プロジェクトの進行に伴って仕事量も増えることがほとんどです。
パソコンができなくても入社後に使えるようになれば大きな問題はないですが、ただでさえパソコンの操作が苦手な上に仕事量の多さに耐えられずにストレスを感じ、辞めるケースもあります。
まとめ
パソコンができない若者がIT業界に入る理由と、その末路について解説しました。
IT業界全体で人手不足が深刻化しており、採用ハードルが下がっている現状があるため、パソコンができなくても採用されることはあります。
しかし、向いていないことや勉強が苦手であること、仕事量の多さなどから、挫折して辞めるケースも多いです。
IT業界に入る際は、自身のスキルや能力、そして業界の現実をしっかりと考える必要があります。
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